こんにちは、札幌のスタイリスト「Q」です。冬の北海道でスーツ姿の営業マンが一番悩むのが、「スーツ+薄手コートだと寒すぎる…」という問題。僕自身、外回りのお客さんから毎年のように相談されますし、札幌で暮らしていると「そりゃ寒いよね…」と納得できる理由がしっかりあります。
この記事では、明日からすぐに実践できる“北海道専用のレイヤード術”を徹底的にまとめました。室内の暑さとのバランス、汗冷え、風の冷たさ…この土地ならではの事情をふまえて解説します。
なぜ「スーツ+薄いコート」では北海道の冬に勝てないのか

札幌の冬を経験した方なら分かると思うのですが、北海道の寒さは「気温」よりも風と路面状況のストレスが大きいんです。例えば、気温が−3℃でも風が4〜5mあれば体感温度は一気に−10℃前後へ。たとえウールのチェスターコートを着ていても、太ももや腕からスースー入ってきます。
外回りの方だと、地下鉄駅から目的地までの徒歩5分ですら凶器。特に“横風”は手強くて、コートの隙間から一気に冷気が入ってきます。
つまり、北海道の冬では「スーツの上に何を重ねるか」がすべて。コート1枚の防寒力に頼るのではなく、レイヤード全体で“体温を逃がさない構造”を作る必要があります。

とにかくダウン着ておけば良いのかと思ってた・・・

本州の“冬用コート”をそのまま北海道に持ってくると、ほぼ確実に負けます。
北海道の営業マンが抱えている“リアルな悩み”
冬の北海道はただ寒いだけではありません。外回りの方ほど、複数の悩みを抱えています。
・外は寒いのに、建物に入ると一気に暑い
地下鉄、チカホ、商談先のビル…どこも暖房がしっかり効いているため汗をかきやすい。汗をかくと、外に出た瞬間に一気に冷えてしまいます。
・重ね着すると太って見える
厚手のニットやインナーを適当に重ねると、スーツの肩周りが盛り上がり、シルエットが崩れてしまいます。
・ビジネス向けの暖かいコートが分からない
“ダウンはNGの会社だけど、ウールコートだと寒い”という声は本当に多いです。
・本州仕様の服では全く通用しない
転勤族の方は特に、最初の冬に「北海道の寒さには別の対策が必要だ…」と感じるはず。

寒いだけじゃなく、暑い・蒸れる・太って見える…これ全部冬の悩みなんです。
北海道の冬を乗り切る“レイヤードの考え方”
レイヤードと聞くと「ただ重ねればいい」と思いがちですが、北海道で重要なのは“暖かい × 蒸れにくい × スマート見え”の3つを両立させること。
外回りの方は、以下の3レイヤー構造が最も現実的です。

① ベースレイヤー(インナー)
薄手で吸湿・保温性の高いもの。汗の処理が肝。
② ミドルレイヤー(薄手ニット)
“厚くないのに暖かい”がテーマ。ここでシルエットが決まります。
③ アウターレイヤー(暖かいコート)
しっかりしたウール or 中綿入りコートで風を遮断。

暖かさより大事なのは「体温を逃がさない構造」を作ることなんです。
【レイヤー1】スーツの下に着るインナーの正解
よく耳にするのが「ヒートテックを2枚重ねしてます!」という声。でも、これは逆効果になりやすいんです。重ねすぎると汗がこもり、結果として外で冷えてしまいます。

寒さと蒸れのバランスを考えると、メリノウール系のインナーが最も効率的です。薄くて暖かく、汗を吸って匂いも気になりにくい。スーツのラインも崩しません。
外回り中心の方なら、まずここを整えることが「寒さ解決の第一歩」です。

ヒートテックは悪くないけれど、万能ではありません。
【レイヤー2】薄手ニットを重ねて“暖かさとスマート見え”を両立
モコモコしたニットを着ると肩が盛り上がり、スーツ全体が重たく見えます。おすすめはハイゲージ(細かい編み目)のニット。暖かいのに厚みが出ないのが強みです。

色は「ブラック・ネイビー・チャコール」が定番。営業先でも自然で、どんなコートとも相性が良いです。

北海道の冬でも、厚手のニットはビジネスではほぼ出番なしです。
個人的には上質ながらコスパに優れたGran Sassoのニットがおすすめです!
【レイヤー3】“ビジネスOKで暖かい”コートの選び方
営業マンに一番おすすめなのは、中綿入りのチェスターコート。上品なのに暖かいので“ダウンNGの職場”でも使いやすいです。

ロング丈は足元の風を防いでくれるので体感温度が全く違います。冬の強い横風にも、丈の長さがそのまま快適さに直結します。

ウールコートでも「厚さ」と「長さ」で暖かさが全く違います。
ヘルノのチェスターコートは前立て部分だけ取り外せるのでオンオフ問わず活躍間違いなしです!
北海道の営業マンにおすすめの“防寒アクセサリー”
革手袋×裏フリースは最強コンビ。風を通さず、スーツとの相性も抜群です。さらにマフラーは「薄くて暖かい素材」を選ぶのがポイント。厚手すぎると収納しにくく、外回りには不向きです。
足元は厚手ウールの靴下が圧倒的に快適。地面の冷たさは足裏から伝わるので、ここを強化すると全身がラクになります。

手袋・マフラー・靴下、この3つで体感温度はガラッと変わります。
私の体験だと裏地カシミアは結構デリケートなので発熱系の化学繊維でも全然問題ないと思います!

ウールの靴下、登山グッズにも良くあるよね!
営業スタイル別:最適レイヤード3パターン

① 徒歩が多い人
メリノインナー+薄手ニット+中綿チェスター。風に強いロング丈が安心。
② 車移動メイン
着脱しやすい薄手アウター or 中綿薄めのコート。厚すぎると運転しにくいです。
③ ほぼ室内の人
インナー重視で、コートは軽めでもOK。汗冷えを避ける構成が大事。

外回り距離や移動手段で“最適解”は変わります。
まとめ:北海道の冬は“レイヤードの質”がすべて
インナー・ニット・コートをしっかり整えることで、外の寒さと室内の暑さの両方に対応できます。明日の外回りがグッとラクになるので、ぜひ今日から取り入れてみてください。

薄いコート頼りでは、北海道の冬はどうしても厳しいんです。
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